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政府保障事業について

1.政府保障事業とは

 政府保障事業とは、自賠責保険・共済(以下「自賠責保険等」といいます。)の対象とならない被害者のために、政府が自賠法に基づき損害をてん補する制度です(自賠法71条)。

 交通事故に遭い傷害を負ったものの、以下のような場合には加害者の自賠責保険会社に損害賠償を請求することができません。

 ・ひき逃げ、当て逃げ等、加害自動車が誰のものか分からない

 ・加害者が自賠責保険に加入していなかった

このようなケースの被害者を救済するための制度が、政府保障事業なのです。

 

2.損害のてん補の対象・限度額

⑴ 対象となる事故

 ①加害自動車の保有者が明らかでないため被害者が自賠法3条の損害賠償請求をできない場合(ひき逃げ・当て逃げ事故等、自賠法72条1項前段)

 ②自賠責保険等の被保険者以外の者のみが自賠法3条の運行供用者責任を負う場合(無保険自動車の事故、泥棒運転で保有者に自賠法3条の責任が発生しない事故等、自賠法72条1項後段)

 ※自賠責保険等の適用が除外されている自動車、すなわち自衛隊・在日米軍・国連の自動車や、道路上での使用が認められていない構内自動車による事故は、対象となりません(ただし、構内自動車が道路で起こした事故は対象になります。)。

⑵ てん補の限度額

 てん補基準は、自賠責保険等の支払基準(自賠法16条の3)と同じです。被害者の過失については、過失が7割未満であれば減額されません。被害者の過失が7割以上であっても、10割(加害者に過失が全くない場合)でない限り、傷害による損害については2割しか減額されず、後遺障害または死亡にかかる損害についても、その過失割合に応じて2割ないし5割しか減額されません。

 てん補限度額も自賠責保険等と同様です(自賠法施行令20条)。つまり、傷害による損害は、支払限度額120万円の範囲内で、治療関係費、休業損害、慰謝料等が支払われます。後遺障害による損害は、後遺障害の程度に応じた等級にしたがって75万円から4000万円を支払限度額として、逸失利益および慰謝料などが支払われます。

3.自賠責保険等との相違点

 政府保障事業と自賠責保険等には、次のような違いがあります。

 ①請求できるのは被害者のみで加害者からは請求できません(自賠法72条1項)。

 ②健康保険、労災保険などの他の法令に基づく災害補償給付を受けることができる場合は、その限度でてん補しません(自賠法73条1項)。なお、年金形式で支給される給付については、将来の給付分も控除されます(最判平成21年12月17日参照)。

 ③加害者から損害賠償金の支払いを受けたときは、その限度でてん補しません(自賠法73条2項)。

 ④複数の自動車による事故で、いずれかの自動車の自賠責保険等に請求できるときは、てん補しません(最判昭和54年12月14日参照)。

 これらの違いは、政府保障事業が、自賠責保険等で救済されない被害者の最終的な救済措置であること等を理由とするものです。

4.親族間の事故の場合

 政府は、政府保障事業により被害者に支払った額については、加害者に求償します(自賠法76条1項)。そのため、たとえば同一生計の親族の間で、自賠責保険等の適用されない事故が発生した場合、原則として損害をてん補しない運用がなされています。例外としててん補されるのは、加害者が死亡し、その法定相続人であるかつ被害者である請求者が、加害者の相続を放棄している場合くらいです。

5.請求手続きについて

 請求は、損害保険会社(組合)の各支店等に対して行います(自賠法77条)。請求の手続きは、自賠責保険等の被害者請求手続きと同じです。
 また、消滅時効期間も、自賠責保険同様3年です(自賠法75条)。

 平均処理期間は、ひき逃げ事故で約4か月、無保険事故で約7か月と言われています(国土交通省のホームページ「自動車総合安全情報・自賠責保険ポータルサイト」をご参照ください)。
 この制度を利用できるかなど、お悩みのある方は、ぜひ一度、弁護士にご相談ください。

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