背骨は,上から順に
7個の【頸椎】、12個の【胸椎】
5個の【腰椎】(人によっては腰椎が4個・6個の場合もあります)、
1個の【仙骨】、1個の【尾骨】の合計26個の【椎骨】で構成されています。
背骨全体のことを,医学的には【脊柱】と呼びます。
【脊椎】という言葉が出てくることがありますが,これは【脊柱】を指している場合と,
【椎骨】を指している場合の両方があります。
脊柱の働きは,
①支持機能:身体を支える柱としての役割
②運動機能:体を前後左右に曲げたり,ねじったりする機能
③保護機能:脊髄を保護する役割
の3つです。
椎骨の構造
脊柱を構成している一つ一つの椎骨は,
前方部(腹側)の缶詰のような形をした【椎体】,
後方部(背側)の【椎弓】,【椎弓】から出ている【棘突起(きょくとっき)】と
【関節突起】からできています。
椎体と椎弓の間には,上から見ると【椎孔】という孔があいています。
椎骨の連結
椎骨と椎骨は,椎体部分(つまり,腹側の部分)をつなぐ
【椎間板】という円盤状の軟骨組織と,椎弓部分(つまり,背側の部分)
の左右に1個ずつある【椎間関節】の3点で連結されています。
椎間板の構造
椎骨と椎骨と,椎体部分で連結する【椎間板】は,円盤状の軟骨組織です。
椎間板は,大部分が繊維軟骨から構成されており,
中心部にあり,椎間板の体積の4割~6割を占める【髄核】
髄核を取り囲むコラーゲン繊維層から成る【繊維輪】
椎体の面に存在する厚さ1~2ミリの軟骨層である【軟骨終板】から構成されています。
椎間板は,脊柱の支持機能と運動機能を担っているほか,
荷重・衝撃の吸収・緩衝という重要な機能を持っています。
椎骨と椎骨は,椎間板の他,後方の椎間関節でも連結しているのですが,
立っている状態では,脊柱にかかる荷重・衝撃の約8割は椎間板が担っているのです。
脊柱の構造
以上のように,脊柱は,前方にある椎間板と,後方左右にある椎間関節で
連結された26個の椎骨でできています。
脊柱は椎骨が連結してできていますから,一つ一つの椎骨にある椎孔も連結して,
首から腰まで続く一本の管を形成します。
この管を【脊柱管】といい,ここに脳から続く中枢神経である【脊髄】が通っています。
【脊髄】は,【脊柱管】の中でさらに3層の【髄膜】に守られています。
3層の髄膜は,内側から順に【軟膜】【くも膜】【硬膜】といいます。
一番内側の【軟膜】は【脊髄】と密着しており,外側の【くも膜】との間は,
脳脊髄液という液体で満たされています。
脊髄は,この脳脊髄液の中に浮いた状態で存在しています。
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