被害者:事故で死亡した60代男性の相続人(子)
解決までの期間:約2年
被害者の方は道幅の大きな車道を歩いて渡っていた際に、自動車にはねられ、亡くなられてしまいました。事故現場には歩道橋が設置されていましたが、被害者は足に障害を負っていたため、歩道橋の階段を登ることが出来ず、道路を徒歩で渡らざるをえませんでした。知り合いの司法書士からの紹介で、相続人である子の代わりに被害者の元妻(すでに10年以上前に離婚していた)からご相談がありました。
保険会社は当初2200万円の示談案を提示してきましたが、その数字は自賠責保険の補償額と同じであったため、交渉は難しいと考え、裁判を申立てました。
裁判では、保険会社の代理人が入念な現地調査書類や、当初いないとされていた目撃者からの証言をもらうなどして、主張・反論をしてきました。また、裁判官はこちら側の主張に難色を示しており、このままでは判決が保険会社の当初提示額であった2200万円を下回ると促してきました。
被害者の障害の程度や、歩道橋が利用できたのではないかという可能性など、不透明な部分も多く、不利な展開も予想されましたが、弁護士費用や遅延損害金などの加算を主張し、当方から再度約2500万円での和解案を提示したところ、解決となりました。
裁判では保険会社代理人からの強い主張もあり、一度はこちら側に不利な条件での和解案が提示されましたが、最後まであきらめずに粘り強く交渉をしたことで、結果につながりました。裁判官の和解案が必ずしも良い条件ということではないので、すぐに受諾する必要はありません。
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